薬物治療 |
鎮痛剤
痛みを緩和させるだけの対処療法で、痛みが治まったから病状が良くなる訳では当然ありません。
痛みが酷くなると効き目が出にくくなるので、痛み出しそうだと思った時に服用してください。
鎮痛剤は痛みを緩和する役目しかないですし、常習していると効果が薄れてくる事や何らかの副作用も考えられますので、鎮痛剤が効かなくなった・服用している期間が長くなってきたら、本格的な治療を始める事をお勧めします。 |
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ピル
避妊薬として有名な“ピル”ですが、排卵・子宮内膜の増殖を押さえる事から子宮内膜症の進行を抑える・病巣の委縮を期待する薬として処方されています。
1999年に低用量ピルが避妊薬として認証されてから、ダナゾール・GnRHアゴニスト系の治療薬と違って長期に渡って服用できる・副作用が少ない・保険が適用されなくても他の治療薬と比べて低価格であることから、広がりつつある治療方法です。
ただしピルは子宮内膜症自体を治す訳ではなく、子宮内膜を全く増殖させない訳でもないので軽い月経は続きます(消退出血)
この為、子宮内膜症が徐々に進行していく人、消退出血時に痛みがある人もいます。
消退出血時の痛みが我慢できなくなった人は、ホルモンバランスが1シート全て同じバランスの“一相性ピル”を服用し続ける期間を3週間以上にして休薬期を先送りする、休薬間無しで服用し続けるなど使用方法をアレンジするか、手術を検討してください。 |
(偽妊娠治療法) |
ダナゾール(市販薬名・ボンゾール)
男性ホルモン誘導体の子宮内膜症治療薬(飲み薬)です。
直接病巣に働きかける唯一の製剤で、生理を止め病巣を小さくするだけでなく、病巣に直接働きかけて萎縮させる作用もありすます。
強い副作用があるので服用期間は4〜6ヶ月間となっていますが、使用量を減らしたり膣座薬にすると長期間の使用が可能になります。 |
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GnRHアゴニスト(偽閉経療法)
脳下垂体に作用して、卵胞の発育が起こらないようにして“低エストロゲン状態”(閉経と同じような状態)にし、子宮内膜の増殖を起こさないようにする治療方法です。
液体を鼻孔に一日2〜3回噴霧させるタイプ=スプレキュア、ナサニール
4週間毎に注射する=スプレキュアMP、リュープリン(1,88、3,75)、ゾラテックス
(スプレキュアMPとリュープリンはマイクロカプセルに入っている溶液が、少しずつカプセルから出てくる事で4週間効果が続き
ゾラテックスは半固形の薬を挿入させます)
ホルモンバランスを更年期と同じような状態にして病巣を委縮させる治療方法なので、副作用として更年期障害様の副作用が出ます。 |
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